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Jリーグ公式サイトをAWSで最適化

 アイレット株式会社は1日、Amazon Web Services(AWS)の導入設計から運用・保守をまでを含んだフルマネージドのサービス「cloudpack」において、AWSを活用した事例として、財団法人日本サッカー協会のJリーグ公式サイト「Jリーグ.jp」の事例をcloudpackのサイトで公開した。

 「Jリーグ.jp」は、Jリーグの試合速報や順位表など、Jリーグに関する最新情報を集めた公式サイト。もともとオンプレミスで運用を行っていたが、試合開催日には数万人が一斉にアクセスして試合速報などを閲覧するというアクセス特性があり、「試合開催日と非開催日で、アクセス数が大きく異なり、非開催日はサーバーリソースに余剰が発生してしまう」といった課題があった。

 また、ユーザー向けにコンテンツの拡充を行うとアクセス数が増え、サイトの負荷が高くなるといった点も課題で、公式情報を常に発信しているため、サイトのパフォーマンスを落とさないことも重要なポイントとなっていた。

試合開催時のアクセス数推移

 こうしたJリーグ公式サイトの抱える課題を、cloudpackはAWSの活用で解決。試合前に、アクセス数の増減に影響する要因(対戦カード、各試合の開始時間・ハーフタイム・終了時間・天候など)から精度の高いアクセス予測を行い、インフラの拡大・縮小を計画的に実行し、さらに試合中も常にサーバーのパフォーマンスを監視することで、コストの削減と安定した運用を実現した。試合終了後にも実際のアクセス傾向や、サーバー性能の利用率等の結果を可視化して報告し、よりレスポンスやコスト面での改善できる点を提案している。

 また、日本プロサッカーリーグとcloudpackが密なコミュニケーションを行い、追加コンテンツがサーバーに与える影響を事前・事後ともに共有し、構成の改善点などを協議することで解決している。フルマネージド型の運用サービスは「監視アラートが上がってから調査・対応を行う」ことが一般的だが、cloudpackでは顧客のシステムの特性を理解した熟練のエンジニアが、監視アラートが上がる前に必要な対策を講じることで、障害の未然防止を行い、顧客の求めるサービスレベルを達成することに尽力しているとしている。

三柳 英樹